実録 コロナ禍のアメリカで妊娠&出産 出産の流れ(後編)

妊娠&出産

出産は不安なことばかり。特に初めての出産ならなおさらです。
私は今回2度目の出産でお産の流れは大体わかっていたものの、アメリカで産むのは初めて、しかもコロナ禍ということも相まって不安要素だらけでした。
病院到着からどんな流れで進んでいったのか、私の一例ではありますが同じように不安を抱える妊婦さんが少しでも心に余裕を持ってお産に臨めるよう、そして素晴らしい時間となるよう参考にしていただけたら嬉しいです。

今回の出産、私は破水からはじまりました。
破水から入院、陣痛の様子は前編に記していますので、こちらも併せてご参照ください。

自主性が求められるアメリカでの出産

今回の出産を通して痛感したのは、とにかく自主性を求められるということ。
日々の生活でもそうですが、とってもアメリカらしい・・・。

無痛分娩の麻酔を頼むタイミングを完璧に間違える

誰も麻酔を入れるタイミングの判断なんてしてくれません。自分で決めるんです・・・。
前編で書きましたが、私は昼前に入院し、病院でランチを頼んだものの物足りず、何か食べたい欲に駆られていました。
絶対無痛分娩希望!という強い意志もなく、でもせっかくだから無痛がどんなもんか体験したい・・・しかし無痛にするとなると固形物の摂取ができなくなる(入院時にナースからそう説明あり)というジレンマで、いつ無痛の麻酔を入れてもらおうか悩んでました。
無駄に痛みに強いため?陣痛はきていたものの、上の子の出産時の経験を踏まえると全然余裕のよっちゃんで、まだ何か食べるチャンスがあるんじゃないかと欲がでていたんですねぇ(笑)
でも後々よく考えてみたら何も食べ物持ってなかったし、コロナの影響で病院内のカフェテリアもやっておらず、食べ物のにありつけるとしたら病院食の夕飯しかなかったんだよなぁ。
そんなわけで、徐々に陣痛の間隔は狭くなってきてはいたものの、麻酔をお願いするタイミングを伺い続けていたのです。

ナースが全く確認に来ない

私が余裕ぶっこいていたからまだまだと判断されたせいなのか、ナースが忙しかったからなのかわかりませんが、とにかく完全放置状態で全然私の様子を確認に来ない!
「15分後にまた来るね」が1時間以上来ない・・・。
陣痛の痛みも徐々に強くなり始めてるし、今こんな感じというのを知っていて欲しいなぁ~と思うものの、ナースコールで呼ぶ程でもないし悩ましい・・・。
そんな時間が続きました。結局全然見に来ず。

ついにナースコール(破水から5時間)

いよいよ波が来ると声が若干漏れる程の痛みになってきたので、ついにナースコール。
コールしてもすぐに現れるわけもなく、痛みに耐えながら待つ私。
到着するやいなやナースに内診され、この時点で子宮口は6cm開いていました。
「あなた静かなんだもん。言ってくれればいいのに~」と言われる始末。

Ouchi
Ouchi

え?

ここでついに無痛分娩の麻酔、エピドラルをオーダー。
あまり直前すぎると無痛の処置が間に合わないから気を付けてねとドクターに言われていたので、きっとこのタイミングが引っ張る限界だったと思います。
実際この直後から急激に痛みが増し始め、中から出てこようとする痛みに変わり始めました。

急激にバタバタし始める

ナースが麻酔医を呼びに行ったり、分娩時の処置用のワゴンの準備など始め急にワチャワチャし始めました。
麻酔医は他の妊婦さんが緊急帝王切開になったりすると来れなくなる事もあると言われていたので、他の分娩に行ってないことを祈っていたらソッコー来てあれよあれよと処置開始。

エピドラル投入

両足をベッドの側面に下ろし座るよう指示されるも体勢を変えるの一苦労!
お腹はデカイし、もう出る、出ようとしてるよー!って感じで、踏ん張ってしまいそうになりながら背中を丸めるように言われましたが

Ouchi
Ouchi

え、腹がじゃまで全然丸くなれないよ・・・

まぁ、それでも「そうそう!Good!」とか言われつつ、いつの間にか処置終了。
針刺す痛みなんてかわいいもんでしたわ。
わりとすぐ効き始めて痛みが少しずつ和らいできて、なんとなく脚が冷たくなっていく感じがしてきたのを覚えています。

分娩担当ドクター登場

そうこうしているうちに分娩担当のドクターも登場。
いよいよガッツリ分娩モードに突入!
しかし麻酔が効いていて私はイマイチ陣痛の波がよくわからなくなっており、いきみたい欲がちょっと減退しちょっと戸惑う私。
そんな中・・・

ドクター  「あなたのそのIDカードの写真、全然違くない!?え?誰それ(笑)」

ナース   「あはは、これ結構昔の写真で~(笑)」

ブラックOuchi
ブラックOuchi

ねぇ、今その会話、いる?

こっちは人生の一大事だというのに、史上最強にどーーーーーでもいいわ!

まさかのいきみ誘導なし

麻酔が効いて自分でも波がわからなくなっている中、ドクターから衝撃の一言が。


「自分のタイミングでいきんで!」

Ouchi
Ouchi

え・・・?

私の陣痛の波はモニタリングされているのに、誰もそれを元に誘導してくれないのー!?
それもここでも自主性が求められるのー!?
麻酔のせいでぶっちゃけ全然わかんないわー!!!
と穏やかに心の中でキレつつ、もう若干やけくそで勘でいきむ私。

上の子の出産の時は3プッシュで出てきたので今回もあっという間かなと思っていたのに、気付ば既に10プッシュくらいしてる・・・。
そしてどんな状況なのか誰も何も言ってくれない・・・。
「頭見えてるよ~」とか「あとちょっとだよ~」とか、そういうのないんかい!とまた心の中で静かにキレつつ、いきむこと数回。

ついに誕生!!!(破水から5時間40分)

にゅる~ん、どぅるる~んと我が子誕生!
取り上げられたと思ったら即私のお腹の上でわしゃわしゃとタオルで拭かれてました。
なんか動物の出産みたいな気分・・・。まぁ私も哺乳類の一種だからいいんだけど。
我が子は大きな産声をあげながらついでにナースにおしっこをひっかける程元気でホッと一安心でした。
臍の緒を切られ、あっという間に母子分離。

処置は続く

その後すぐに胸元へ渡され、いわゆるカンガルーケアの時間。
おっぱいを吸わせるよう指示があり、とりあえず差し出すも、生まれたての赤ちゃんなんて吸ってるようで吸ってないようなもん(笑)
それでもこれが母乳が出るようホルモンを刺激するとかで重要なんだそうです。
一方下の方では胎盤がでたり、裂けた部分の縫合処置が行われたり。

胎盤を見せてもらう

ドクターによる処置がひと段落したところで私は「胎盤を見せて」とお願いしました。
ここにきて自主性発揮!
これはバースプランさえ作らなかった私の唯一の希望。
上の子の出産の時見そびれたので、今回は絶対に見たかったんです。
ドクターが親切に広げて見せてくれて大満足。その後どこかへ持っていかれるのかと思いきや、処置ワゴンの上のケースにいれられ、私がLDR室から出るまで放置されていたのには違う意味で驚いたんですが・・・。

処置が終わり、ドクターが去り、ナースもあっちに行ったり戻ってきたり。
誰もこの後のことを何も知らせてくれぬままずーっと我が子をカンガルーケアし続けること2時間?とにかく放置プレーが続きました(笑)
まぁ、何も問題なかったのでナースコールなどする必要もなかったんですけどね。
とにかく自分の声を上げないといけないというのはアメリカらしいなぁと痛感したお産でした。

コメント

  1. […] したいです。「おい、この段階で無痛の麻酔入れてもらっておけよ!」と。この後ドタバタ劇が起こる事をまだ私は知る由もなく、呑気にSNSに興じていたのでした。後編へと続く・・・。 […]

error: Content is protected !!
タイトルとURLをコピーしました