実録 アメリカで妊娠&出産 妊婦検診の頻度と検査内容

妊娠&出産

アメリカでは妊娠期間をFirst TrimesterSecond TrimesterThird Trimesterと分けられています。日本の妊娠初期、中期、後期との分け方とは少し異なり、少しズレが生じます。
アメリカでの数え方はネット上にいろんな方が情報をあげてくださっていますが、私がクリニックからもらったPregnancy Guideでは少し分け方が異なりました。私のクリニックでは下記のように分けられて記載されていました。1週ずつかぶるのは謎・・・。
各期間の基本的な検診の回数はこちらの通り。

First Trimester〜12週初診+1回(私は8週で初診)
Second Trimester12〜28週5週に1回
Third Trimester28〜出産35週までは2週間に1回
38週以降は週に1回

※私の場合ドクターのスケジュールや別の施設での超音波検査もあったので、それによって多少前後することもありました。

では具体的にどんな内容だったかご紹介してまいりまーす。

First Trimester

妊娠8週(初診)

初診についてはこちらで詳しく書いています。

妊娠10週(2回目)

2020年3月下旬に受診しましたが、このタイミングからCOVID-19対策でクリニックも厳戒態勢になり、患者以外入館不となりました。そして入口で検温とコロナの症状が無いことを確認する問診とサインを求められました。
英語に自身の無い私は夫の付き添い(私がわかっていなくても夫が理解してくれていれば家で擦り合わせできる安心感)が不可になったこの時点で腹をくくりましたよね。「なるようになれー!」と・・・。まぁ、どちらかというと私より夫の方が心配していてドクターと話したいと言うので診察室から私の携帯でビデオチャットしましたけれども(笑)

  • 体重、血圧測定
  • 超音波検査(2回目)
    通常は技師による検査のはずですが、厳戒態勢につき規模縮小しているのかこの日はドクターがやってくれました。
  • 後から気づいたんですが、これが出生前診断のための超音波検査だったのかも。
  • 子宮頸ガンサンプル採取
  • 内診
  • 出生前診断プログラムの採血(カリフォルニア州プログラム&Panorama)

ナースによる体重、血圧測定を診察室で終えるとドクターが登場。
まずは出生前診断についてどうするか聞かれました。私は初診の際にドクターから3種類の出生前診断があると紹介されていました。それぞれの特徴や受けるタイミング、料金が異なりいずれも任意です。出生前診断についてはこちらで詳しく書いています。


私は夫とも話し合い(保険会社にも保険適用か確認し)3種類全て受けることに。
ドクターからはこの日までに考えておいてと言われていたので、3つ受けたい旨を伝えると、まずはドクターと共にLabへ行き超音波検査を行いました。
Labはクリニックに併設されている検査所です。全妊婦検診を通し、採血、超音波検査、ノンストレステストは全てこのLabで行われました。通常は超音波専門の技師による検査ですが、コロナ対策で最小人数での運営をするためなのか、この日だけはドクターが直々に超音波検査してくれました。
後で振り返って気付いたんですが、この超音波検査は妊婦検診の一環ではなく、出生前診断プログラムに組み込まれている検査としてやったのかも。だからドクター直々だったのかな・・・謎。

それが終えると診察室へ戻り採血以外はいずれも診察室のベッドで行われました。下半身の衣類を脱ぐよう指示があり(支度してる間は診察室で1人になります)大きな紙製のシーツが用意されているので、それで下半身を覆ってドクターが来るのを待ちます。

ベッドの上に置いてあるのが紙製の大きなシーツ。これを広げて体を隠して待つ(笑)

ベッドにはロール式の紙のシーツが敷かれているので私はその上に座ってまっていました。ドクターが来ると折りたたみ式の足を乗せる台が出され、いわゆる婦人科用のベッド早変わり。

こんな風に足を乗せるところが出されます。これは診察後に撮影したので私が座った後(笑)

紙のシーツで下半身全体を覆ってはいますが、ドクターの顔は普通に見えます(笑)
日本みたいにカーテンなどの仕切りはありません。アメリカではたぶんどこもこのスタイル?
このベッドに横になりご開帳して子宮頸ガンのサンプルを採取され、続けてドクターの内診(手を突っ込んで子宮口の状態などをチェック)があり、特に問題もなく終了。

続いてナースからLabへ行くよう指示されました。出生前診断の採血です。
この日は2種類分の検査をやったんだと思います、多分。
(もう1種類は別の日に、最後の1種類は別の場所で受けました)
なんと採血9本!(うち小さい試験管が2本)と検尿を提出。
どんどこ抜かれていく血・・・。
私は献血大好き人間なので(血を抜くとスッキリするw)全然平気でしたが、弱い方は大変かも・・・。ちなみに結果は土日挟んで5日後にナースから電話で伝えられました。大まかに「大丈夫だったよ!」程度でしたが電話で話していいの?って思うのは私だけ?その他詳細はクリニックのアプリに反映されたけど、何がなんの数値なのかよくわからず(笑)ま、とりあえず大丈夫ってことで一安心。

Second Trimester

妊娠15週(3回目)

  • セルフ検尿 ←New!
  • 体重、血圧測定
  • 心音確認 ←New!
  • カリフォルニア州出生前診断プログラムの採血(2回目)

この日から毎回尿たんぱくや尿糖のチェックをするため、尿検査が始まりました。日本のように尿を採って提出ではなく、トイレに置いてある試験紙を自分で尿に浸し提出する形でちょっとびっくり。不正できるじゃん(いや、しないけどさ)。
初回だったのでナースからやり方の説明がありました。

こんなのがトイレに置いてあって、中から試験紙を1枚(棒のようなもの)を取り出し紙コップに採った尿に浸します
裏面にはこんな風に結果を参照できる図があって毎回ドキドキしながらやってました

日本では(台湾でも)ほぼ毎回超音波検査で赤ちゃんの様子が見れますが、それに比べてアメリカでは超音波検査の回数が極端に少ないとは噂に聞いていました。胎動が感じられるようになるまでは「おいおい、それで本当に大丈夫なのかい!!!」と思いますが、心音のチェックはありドクドク元気な鼓動を聞くことができました。

続いてこの日はカリフォルニア州出生前診断プログラムの2回目の採血がありました。ドクターの診察後、ナースから写真の用紙にある人種の項目にチェックを入れ、日付とサインをするよう言われました。
ご丁寧に黄色マーカーで記入すべきところに印を入れてくれていて優しさを感じるー!

これを持ってLabへ行き採血。試験管1本のみの採血でした。

妊娠20週(4回目)

  • セルフ検尿
  • 体重、血圧測定
  • 心音確認
  • 問診

この日は特別な検査はありませんでしたが、3~4日前に少量の出血があったためドクターに話し内診してもらいました。何もなければ問診のみで終えてたと思います。

妊娠23週(5回目)

  • セルフ検尿
  • 体重、血圧測定
  • 心音確認
  • 子宮底長測定 ←New
  • 問診

この日から新たに子宮底長測定が加わりました。ベッドに横になって服の上から恥骨辺り〜みぞおち辺りまでの長さを測ります。ドクターは毎回使い捨ての紙製メジャーを使っていました。コロナ対策なのか?普段からそうなのか?

妊娠26週

  • グルコーステスト

この日はグルコーステストのためだけの来院。いわゆる妊娠糖尿病の検査です。検査前1時間は飲食禁止。Labで受付し甘いドリンク(私が飲んだのは炭酸の無いスプライトみたいなやつでした)を飲んだ1時間後に3本採血して終了。甘さを流すために水を飲みたいところだけど、採血するまでは何も口にしてはいけない辛み・・・。

これを一気飲み

日本人を含むアジア人はとにかくこのテストに引っかかりやすいと聞くので(体質が違うのに基準値が厳しいらしい・・・)この日のためにドクターの指示で炭水化物を少なめに、甘いものも極力我慢して過ごし、さらに毎日40分のウォーキングをしてきました。妊娠糖尿病はどんな努力をしてもなってしまう可能性があるので、再検査になったらなっただ!と若干開き直り、検査後は頑張ってきた自分にご褒美でスタバに直行!!結果は3日後に出で無事一発でパス!!!小躍りしながら白米を好きなだけ食べましたとさ。

妊娠28週(6回目)

  • セルフ検尿
  • 体重、血圧測定
  • 心音確認
  • 子宮底長測定
  • 問診
  • TDap(破傷風・ジフテリア・百日咳)ワクチン接種

いつものチェックに加え、この日はTDapのワクチン接種がありました。上腕にブスッと。アメリカでは妊婦および新生児に接触する大人に接種が推奨されています。
またドクターからはキックカウントを始めるように言われました。「へ?なにそれ?」って感じでしたが、食後2時間のうち10回以上赤ちゃんの胎動を感じるかカウントするんだそうです。少なかったら病院へとのこと。これ、ぶっちゃけいくつまで数えたかわかんなくなったり、そもそも赤ちゃんの動き自体、1回とカウントするような動きじゃないことも多く(ぐにょ〜んぐにょ〜ん動いたり、回転してるような動きだったり)私は「大体動いてるから大丈夫!」と思い込むようにしてました(笑)でもたまに静かになると毎度めちゃくちゃ不安だったのは正直なところ(汗)

Third Trimester

妊娠32週(7回目)

  • セルフ検尿
  • 体重、血圧測定
  • 心音確認
  • 子宮底長測定
  • 問診

妊娠33週(8回目)

  • セルフ検尿
  • 体重、血圧測定
  • 心音確認
  • 子宮底長測定
  • 問診

妊娠35週(9回目)

  • NST(ノンストレステスト)1回目 ←New!
  • 体重、血圧測定
  • GBS(B群レンサ球菌感染症)検査
  • 心音確認
  • 子宮底長測定
  • 内診 ←New!

NSTは赤ちゃんの心音とお腹の張り具合を一定時間測定する検査です。お腹にベルトを巻き測定器具を付けでリクライニングチェアでリラックスして20分程過ごします。これもLabでやりました。まったり携帯でもいじって過ごそうと思っていたのに、胎動を感じたらボタンを押すようナースコールのようなボタンを渡されたので結局ボーッとはできず。

それからこれはこのクリニックだけのサービスなのかなんなのか、キンキンに冷えたペットボトルのお水がもらえました。冷たいものは避けるべしと言われた台湾での妊婦生活とは真逆(笑)最初は暑いし喉乾いてたしラッキー!としか思ってなかったんですが、沢山飲むよう促されたので、冷たい水を飲むことで赤ちゃんの動きを活発化させるためなのかも?

GBS(B群レンサ球菌感染症)は陽性の場合、分娩時に赤ちゃんが感染しないよう投薬が必要になるとの説明を受けました。検査は膣の入口近辺と肛門周辺からサンプル採取されます。私は膣というより肛門近辺をグリグリやられた印象でした(汗)いや〜、不快だった・・・。なぜこんな辱めを受けねばならぬのだ・・・という気分でした。(後日結果が出て陰性でした)
その後ドクターの内診で子宮口の開き具合を確認されました。この時まだ35週なのになんと子宮口3cm程開いていると言われビックリ・・・。結果、もし37週の正産期以前に生まれてきても大丈夫なようにと赤ちゃんの免疫機能を高めるための注射を打つことに。こちらはお尻にブスッと・・・。翌日に2本目も打ちました。

妊娠36週(10回目)

  • NST(ノンストレステスト)2回目
  • セルフ検尿
  • 体重、血圧測定
  • 心音確認
  • 問診

この日は内診がなくてホッ。ただし、私は35以上の高齢出産に分類されるので40週に近づくにつれて胎盤機能が低下してくるらしく、39週で誘発分娩しましょうと言われました。私は胎盤の形状に異常があり別途追加検査もしていたので、様々なリスクを考慮しドクターからそのような提案をされたのであります。

妊娠37週

  • NST(ノンストレステスト)3回目

この日はドクターのスケジュールの都合でNST(ノンストレステスト)のみ。

妊娠38週(11回目)

  • セルフ検尿
  • 体重、血圧測定
  • 内診 

なんと私はこの内診中に破水し、そのまま分娩する病院(クリニックのすぐ近く)へ向かうことになりました。この日、最後にインフルエンザの予防接種も受ける予定でしたが破水してしまったため出産後にお預けに・・・。こうなるなら赤ちゃんにもワクチンが行き渡るようもっと早く打っておけばよかったと後悔。まぁ、でも仕方なし!

というわけで、思いもよらない展開で私はこの後分娩に突入していきました。

分娩編へ続く・・・。

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